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英語という科目の位置付け

現在の受験システムでは、文系理系問わず、圧倒的に英語は重要科目です。生き残りの競争が激しい私立大学において、受験科目から社会や理科、国語(主に古漢文)などが除外されて、入試が軽量化されているケースは多々ありますが、文系理系ともに、英語が除外されている例はほとんどありません。

また、文系では、早慶・Marchをはじめ、英語の配点がその他の科目の1.5倍程度に設定されている学部は珍しくなく、理系においても皆が得意科目である数理で差がつかない場合、実は英語の出来で合否が決まっているケースが非常に多いです。だから、文系理系関係なく、英語を得意に出来た者は合格に一番近いといっても過言ではない。

S&Tは科目単位での家庭教師指導であっても、常にトータルでの受験戦略を考えますほとんどの塾・予備校・家庭教師においては受講科目のみの成績向上しか考えてくれません。残念なことです)。合格に必要なことであれば他科目のことも必ず計算に入れて、アドバイスやスケジューリングを徹底的に行います。その中で、目標大学・学部の合格のために絶対必要な英語の苦手克服→得意科目化は、最優先事項になることが多いです。

英語の科目的性質

英語は典型的な「積み上げ型」の科目です(数学も同じタイプに分類できます)。相反するのは「分野別独立型」で、地歴公民・生物などが典型例です。国語や物理化学は両者の混在型です。

「積み上げ型」は「最初から」「順番に」知識と理解を積み上げていかないと、必ず壁にぶち当たり、成績も頭打ちになります。中学英文法の最初期に三単現のルールを学びますね。次に過去形から始まる時制のルールも学びます。もう少し経つと助動詞の知識も習得します。これらが理解され、知識が蓄積されていなければ、例えば後に登場する関係代名詞は全く習得できない。関係詞(who,whichなど)節の中には、当然既習のものとして、三単現も過去形も助動詞も当たり前に出てくるからです。

それゆえ、現在の学力に不安や壁、伸び悩みがある場合、どの時点において問題が発生していたのか、必ず原因究明をして、その時点まで一旦遡って解決しなければならない。大学受験英語の指導依頼をお受けして、実際の指導は中学英文法の復習から入ることは、実は珍しいことではないのです。勿論、終点(目標大学への合格)から逆算して、緻密なスケジューリングを勘案した結果、そこまで遡る方が合格レベルにまで効率的に速く達するという裏付けがある時です。

このように、「積み上げ型」の最大の難点は、とにかく時間がかかるという一点に尽きます。そして、成績の急上昇は見込みにくく、地道な努力を継続して我慢しながら尽くしてきたある時期に突然、一気に伸びがみられやすいです。だからこそ、英語(と数学)だけは、何が何でも早く始動しなければいけない。極端な話、この2科目だけ高3のアタマにある程度なんとかなっていれば、他はどうとでもなると言ってしまってもよい。

反対に「分野別独立型」の科目は、特定の一分野だけ基礎→発展までしっかりと潰せば、その分野に関しては満点が狙えます。だから成果がでやすく、モチベーションも維持しやすい。「積み上げ型」ほど圧倒的な時間がかかることもありません。

S&Tにおける受験英語始指導の到達レベル目安は、医学部・国公立最難関クラス(東大をはじめ)合格の場合、自分が受けるちょうど一年前のセンター試験で7割~9割を得点できること(英語の基幹部分は完成している状態)。早慶ならば高3の4月に入るまでに、この状態になっているのが理想であり、可能な限り、この状態にもっていくようなスケジューリングをします。

勿論、英語が苦手で高3の4月以降にズレ込んだり、依頼の段階で高3にはいってしまっている場合も多々ありますので、その都度、一人一人の到達度と目標からの逆算を綿密に計算し、世界に一つだけ、その生徒にガッチリFitする最も効率的な参考書・問題集の選択+毎日24時間365日分のスケジューリングを考案します(学校の授業・課題・定期試験は基本的に尊重するスタンスですが、遅れすぎて現在の授業が全く理解できていない時や、学校が目標大学の傾向とは明らかに異なる授業をしている場合には、学校とは全く離れた独自スケジュールで逆転を狙います)

それまでの過程に圧倒的に差がついてしまっている「積み上げ型」科目においては、逆転の道は、むしろ、それしかないのです。

「積み上げ型」である英語の具体的な勉強方法は?

次回以降、S&Tで実際に戦略サポートチームが使用している、合格できる・成績の上がる英語の勉強方法(到達段階別進行ルートプラン)のフォーマットを提示しながら、具体的な戦略構築に入りたいと思います。

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