『時間割ブロック方式』のススメ
いざ受験勉強体制に突入して、「1日の勉強可能時間を引き算で考える」ことが出来るようになった時、そのトータルの時間をどのように使えば良いのか、どうしたら効率的に勉強時間を管理・割り振りできるのか(物理的にも、精神的にも)を考える必要があります。
受験生としての覚悟ができて、一定の勉強時間を確保するようにはなった。けれど、ほとんどの受験生が
- とにかくやって、疲れたら休む
- 飽きたら、飽きた時に教材や科目を変える
- その日の気分やノリによってやりたいものをやる
くらいのスケジューリング感覚で、日々過ごしているのが現状です。
「一発逆転」を目指す受験生や、現時点で志望校までに開きがある受験生は、1日の中での時間の使い方まで最高効率を求めなければ、先行している面子を抜き去ることは決してできないわけです。そこで、是非、オススメしたいのは、自由な勉強可能時間をブロック単位に分けて、あたかも学校の時間割のように運用する方法です。『時間割ブロック方式』と名付けました。
『時間割ブロック方式』の具体的な実践方法
まず、1コマの単位時間を設定します。この時間内(1コマ内)は他の事をせず、席を離れず、集中して勉強に没頭するんだという決意の時間設定です。長すぎては集中力が持続できない。短すぎてもまた効率が落ちる。
オススメは【60分+10分休憩】の70分を1コマにする設定です。(60分という時間設定は、センター試験における国英以外の科目の試験時間と丁度等しい。そのタイム感覚を体に染み込ませる効果も狙っています)慣れてきたら【80分+10分休憩】の90分1コマ設定がベストです。(90分はセンター国語・英語の試験時間に等しい)
60分の集中がキツイと思ったら、最初は【50分+10分休憩】の60分設定でも構いません。無理をして破綻するスケジューリングは最もよくないので、余裕をもった設定から慣らしてください。
そうしたら、この1コマを1日の内で何コマ作ることができるかを設定します。学校授業や塾・予備校の時間はコマ数には入れません。あくまで自学可能な時間数です。中途半端な時間は1/2コマに設定するか、もっと細切れの時間は、細切れ時間専用の教材に割り当てます。
1週間分のコマ数が確定したら、どのコマに何の教科のどの教材をやるかまでスケジューリングします。1コマは基本的に1教科がいいと思います。志望校合格に必要な科目、配点、現状との乖離を考え合わせて、コマを割り当てていきます。
すごく単純化した例で考えてみると、私立文系志望、1日に3.5コマ確保でき、現状英国社の偏差値が同程度で、志望校の配点が英150 国100 社100 の場合、1日のコマ割りは英1.5コマ、国1コマ、社1コマで良いと思います。但し、投資する勉強時間に対してリターンが大きい科目、小さい科目、やるべき順番や時期がありますので、細かい設定は、是非、プロフェッショナルである我々にご相談ください。
『時間割ブロック方式』のメリット
1コマの中は必ず集中して他の事はしない。休憩は必ずとる(この時間中は机に伏せって寝る、スマホをいじる等、何をしても良い)。また、食事休憩は30分~場合によっては1時間とる。こうして、最大のメリットであるメリハリとけじめが生まれます。また、受験勉強のつらさは、なるべくルーティン化することで目に見えて軽減されていくので、学校授業のように、毎日、特別なことではなく当たり前にやるべき日課として意識され、最適化されていくことは、精神的にメリットも大きい。
自分だけの『時間割ブロック』を毎日、淡々とルーティンとして実践していく。これは本当に強いです。夏休みなど、時間に大きな余裕がある時には、尚更、力を発揮します。これを知らないで、ダラダラとその日暮らしで長期休暇を終えてしまうことが、どんなに恐ろしいことか。終わったときに気付くのでは手遅れなのです。