Tag Archives: 参考書
【古文の受験参考書と言えば、これ】 古文の受験参考書というカテゴリにおいて、長く支持され、版を重ねてきた人気の参考書です。直近では2015年6月に改訂されました。著者の望月氏は、幅広く受験参考書を手掛けておられますが、よく書店で見かけるものは、比較的平易に著述されたものが多く、極端にハイレベルな方面に特化したものはあまり見かけません。この辺り、古文が苦手、あるいは古文はセンター試験くらいまででよい、という方のニーズに応えておられる、と言えます。 また、望月氏の説明に納得がいくようであれば、各学習段階で必要な参考書を同じ著者の参考書で揃えられる利点があるのも見逃せません。 【語り口調が続く、実況 … Read more
【詰め込みすぎでは?と思うほどの情報量】 日本史、世界史の学習で受験生が一番に頼りがちなのが、いわゆる一問一答と言われる用語・人名を覚えるための問題集です。ひたすら暗記というイメージで歴史に取り組む場合、もっとも勉強をやった気になれる上に、ある程度までは直接的に得点に結びつくからだと思います。 一問一答をどう使うのが良いかは人それぞれですから何とも言えませんが、その種の参考書のなかでも購入者の評価が分かれるのが、「センター試験カバー率100%」を豪語した『世界史B一問一答完全版』です。2013年に版上げがあって、2nd editionということになりました。 この一問一答の最大の特徴は、「そん … Read more
【最低限度のハンドブック】 『ステップアップノート10』と並び、河合出版が販売する漢文参考書の中でも、ビギナー向けの一冊です。本書の前言に書かれている通り、受験で最も大切、かつ基本的な問題においては直接得点に繋がりやすい、基本句形・重要単語と、最低限の知識を持っていないと太刀打ちできない漢詩、故事成語をコンパクトにまとめたものです。中でも、「特に力を注いだ」と言う基本句形と重要単語については、ポイントを抑えてしっかりと解説がなされています。 【何に使うのか】 わずかに164ページで構成されるこの薄い参考書には、確認のための問題集や、気の利いたユーモアに富んだコラムなどは一切付随していません。本 … Read more
【伝統的な漢文学習の友】 1975年の出版以来、改訂を重ねて今に至っている、漢文学習の大御所的存在の参考書です。長く使われてきただけあって、内容は大変充実しており、高校で学習する漢文の内容は、しっかりと網羅されています。編集方針としては、基礎知識の正確な理解と整理を目標とし、体系的・段階的な学習の進行と、合理的かつ能率的に最大限の効果を挙げられることを目指す、ということになっています。また、学校の授業の予習・復習用として活用して欲しい、ということですから、普段から手元においておき、ちょっとした疑問点や確認点などがあれば、すぐに参照できるようにしておくのが理想的な使い方ということになるでしょう。 … Read more
【漢文基礎力養成のために】 本書は、河合塾出版から発売されている、解説、ドリル、演習が一体となった、非常に扱いやすい簡単な参考書兼問題集です。判が大きく、文字も見やすいので、漢字がずらりと並ぶ漢文に対してアレルギー気味な方でも、やる気を出せるのではないでしょうか。解答・解説は別冊として分離できるようになっており、内容も充実しています。 初学者、あるいは「学校の漢文の授業をほとんど理解できていない」という方、さらには「演習問題を解くと、どうしても点数が一定しない」という基礎力に不安がある方には、好適な一冊となります。 【一から丁寧に】 全10章からなる本書の基本的な構造は、次の通りです。 解説文 … Read more
【S&T式 参考書・問題集レビュー】漢文概論
【必要ならば早目の対策を】 大学受験を視野に入れて学習を進める場合、受験に際して漢文が必修なのかそうでないのか、まず判断する必要が有ります。不必要であればこの先を読む必要はありません。厄介事が一つ減り、他の科目の学習にまわす時間が増えたことを喜びましょう。しかし必要であるのならば、必ず気をつけなければならない点があります。それは「早めに高校の学習内容を総ざらいしてしまうこと」です。 漢文で問われる内容の総量は、他の科目と比較するとそれほど多くありません。従って、学習に必要な時間も全くいらない訳では有りませんが、相対的に短時間でよい、ということになります。ここが落とし穴です。「そんなに量が多くな … Read more
本書の構成概略 通称「黒本」(同じ河合出版の『センター試験過去問レビュー』シリーズをそう呼称する場合もある)で知られる本シリーズは、前年度を通して実際に行われた河合塾の「全統マーク模試」を、詳細な解説と知識のまとめを付しながら収録したものである(2016年版ならば2015年に年間を通して行われたマーク模試が収録されているわけです)。 河合の全統マーク模試+記述模試のコンビは、受験者数、受験者層、難易度設定等々を考慮すると、現在、日本の大学受験生にとって最もスタンダードで外すことのできない模試であります。それを収録した本書は、センター試験の出題形式・内容・難易度・時間配分などを総合的に分析した問 … Read more
センター試験対策も過去問で 入試の実戦演習用として最も優れた問題は、過去に実際に出題された問題、いわゆる「過去問」であることは議論をまたないと思います。従って、ある程度基礎力をつけたら、できるだけはやく過去問にとりかかりたいところです。そこで役に立つのが今回ご紹介する問題集。山川出版社が年度毎に出版している、いわば「センター試験の過去問まとめ」的な問題集となります。 徹底的にセンター形式に慣れる この問題集は、過去問(本試・追試)の内容を精査・整理し、教科書の構成に従って編集したものです。センター試験の実際の問題はテーマ毎にまとめられたものが多いのですが、これを教科書と同じ並びにしてくれて … Read more
山川の基礎固め問題集 歴史の教科書と言えば山川出版社、という感じも有りますが、山川の教科書で勉強する・した人は自学に取り組みやすい環境が整っています。それは山川出版社が、自社の教科書を併せて使うことを想定した参考書類を大量に出版しているからです。ですから、山川の教科書には山川の参考書、という感じで使うと、学校での勉強の進み方と同じように自学ができて、両方を上手く活用して効率的に勉強を進めることができる、かもしれません。今回紹介するのは、そんな山川出版社の参考書類の中でも、とても薄く、お手軽な内容の問題集です。 「30日完成」で何が完成するか この問題集は「高校世界史の学習と並行して予習・復習を … Read more
最初の一冊(コアテキスト)には向かない。使いどころに要注意。 単語を長文の文脈の中で覚えるという画期的な方法論を示した本書。 英単語→日本語訳という機械的な暗記をやめて、より意味を持ち、記憶に残るように提唱された本書の方法論ですが、受験勉強開始時のコアテキスト(この一冊を繰り返して徹底的にマスターすれば必ず戦えるもの)には向きません。 英語は積み上げ型の科目ですので、知識を積み上げる順序が大事になります。単語はその順序において、間違いなくNo1プライオリティーです。文章を読むときに、分からない単語は周りの語彙から推測すればよいという事がよく言われます。これは最終段階では当然に必要な作業なのです … Read more